以前、私は中国の上海、香港、四川を船で旅する洋上セミナーの企画に参加し、数多くの知己を得ました。
そして、ここで知り合った人たちとは、帰国後も、やれゴルフ大会だ、パーティーだと家族ぐるみでなにかとつき合いが続いています。
ある程度年をとってくると、新しい友人をつくるのは、とてもむずかしいことのように思えるかもしれませんが、実際にはそうむずかしいことではありません。
パック旅行でも、パーティーでも、積極的に参加すれば、いやおうなしに見知らぬ人と会話をかわし、知り合いになる機会が生まれます。
そうしたイベントに参加するまでもなく、知人同士のつき合いのなかに、新しいメンバーを加えるだけでもいいでしょう。
それだけでも、新しい知人ができ、そこから新しいネットワークが広がっていく可能性があります。
ゴルフコンペに誰かを呼んでもいいし、マージャンのメンバーに、ひとり新入を加えてもいいでしょう。
おりにふれ、新しい人間関係ができる機会をつくり、会社だけに限らない人間関係のネットワークを広げるよう、心がけておくことです。
ある上場企業の社長は、平均して一日10人のいろいろな人と会うスケジュールで、ビッシリ埋められていると聞いています。
なにも驚くことはないじゃないか、大企業の社長なら、一日に一〇人と会うのは当たり前だと思われる人も多いでしょう。
しかし、その10人はたんなる仕事上のお得意さんや知人、友人などではなく、新聞、雑誌、テレビなどで社長がその存在を知り、関心を抱いて、どうしても会いたいと、自分のほうから積極的に約束をとりっけ、面会を申し入れた人物だと聞くと、驚かれるのではないでしょうか。
こうすることで、自分の仕事とは関係のない、まったく別世界の人と知り合うことをみずからに課しているのです。