新しいことをはじめるとき、不安や心配がつきまとうのは当然のことです。
この年になって、いまさら一から教えてもらうのは恥ずかしいとか、もしうまくできなかったらみっともないと、思うこともあるかもしれません。
しかし、この年だからこそ、若い人のようにいかなくても当然であり、チャレンジすること自体がだいじなことだと思いなおせば、不安や恥ずかしさも吹きとんでしまうに違いありません。
アフリカに医師として渡り、現地の人に献身的な活動をしたアルベルト・シュバイツアー博士は、医師のほかに、プロテスタント神学者、哲学者、音楽家としても活躍しました。
彼の言葉に、「私は、人間にある素質をすべて持っている」というものがあります。
彼ならずとも、人間の可能性は、自分でこれだけだと決めつけられるほど、小さくはありません。
いつも無難で安全な行動ばかりとることを考えて、みすみす自分の可能性に気づかずに終わってしまうのでは、まだまだ長い人生を生きるのに、もったいないことです。
未知への挑戦といっても、そんなにむずかしくかまえることではないでしょう。
早い話が、いままでなんとなく口にすることを避けていた食べ物を食べることも、身近で簡単にできることのひとつとして、りっぱに未知への挑戦といえます。
ちょっと勇気を出してみるだけで、新しい味を発見する喜び、新しい自分に出会える喜びを、味わえるかもしれないのです。