もちろん、シルバーボランテイアのように、海外に出なければ、意義ある第二の人生が送れないといっているのではありません。
要は、自分の活躍できる場を見つけて、活かしていこうとする彼らの積極性を吸収しようということです。
たとえば、クルマの免許ひとつ持っているにしても、これを活用する手はあるはずです。
外出するときにクルマがほしいと感じていながらも、クルマの免許を持っていない人にとっては、運転という技術を持っている人は、ありがたい存在になるでしょう。
この日本でも、工夫ひとつで自分の技術、経験を活かすことはできます。
人の助けを必要としている人は、おおぜいいます。
定年退職によって、自分の役割は終わったと思うのではなく、新しい出発を探し出す積極性さえ持っていれば、いくらでも意義ある人生は開拓していくことができるのです。
もちろんこれは、自分は技術屋ではないので、人の役に立つような技術は何も持っていないという人にも、関係のない話というわけではありません。
いまの仕事に真剣に打ち込んでいるならば、かならず何かのエキスパートとして、役に立つものを見つけることはできるはずです。
営業のプロなら、営業マンとして身につけたノウハウ、たとえば初対面の人とすぐに打ちとけられる、接待のセッティングが得意かもしれません。
宴会芸のレパートリーが広いし、こいつを呼べば会はかならず盛り上がるといってもらえるなどといったことでも、探せば自分を活かす道はいくらでも見つかるはずです。
要は、ひとつでいいからこれだけは自信があるといえる財産を見つけて、その腕に磨きをかけておくことです。
あとはやる気とアイディアしだいで、使い道はいくらでも見つけられるのです。