年をとると、記憶力は衰えていきます。
このことを知能の衰えと思っている人は意外と多いようです。
ですが、心理学者オーウェンの行った実験によると、20歳のときと50歳のときとの知能をくらべ、50歳のときのほうが知能が上昇している例が少なくなかったということです。
知能は記憶力だけで決まるものではありません。
推理力、創造力、判断力などの総合力で決まります。
この総合力は鍛えることによって、何歳になっても伸ばすことができるのです。
政治の世界では、70代の老人が多数、現役としてバリバリ働いています。
もし、政治の世界が記憶力や体力だけがすべてなら、こうした政治家たちは、無用の長物、かつて椰楡されたように老害そのものです。
しかし現実には、こうした高齢の政治家たちの経験、判断によって、政治が動かされています。
これは彼らが記憶力、体力だけではなく、経験や判断力などの総合力を必要とされる世界で活動しているからにはかなりません。
年をとって衰えるものもあれば、逆に身についてくるものもあります。
年をとって、さらに成長していく自分、そうしたイメージをつねに抱き続け、40代、50代からなお伸びていく能力に目を向ければ、自信もわいてきますし、積極的にものごとに取り組もうという意欲も生まれてきます。
毎日を漫然と過ごすのではなく、判断力、創造力などを磨いていくような生活をしていきたいものです。