以前、お昼の番組で、各界で活躍中の50歳から80歳を越えた年齢の女性たちが、視聴者からの悩みのハガキに答えていくという内容のものがありました。
悩みごとの相談の番組にもかかわらず、登場するたびごとに新しい凝った衣装で、視聴者の目を楽しませてくれる彼女らのサービス精神には、さすがにプロだと感心させられました。
芸能界のスターには、年をとっても若々しく輝いて、現役でバリバリ活躍している人たちが多くいます。
これは芸能という仕事が、人目を意識する職業だということと関係しているでしょう。
芸能人には、つねにまわりから観察されているという、精神と肉体の緊張感があります。
こうした緊張感が、いつまでも若々しさを保っていられる、秘訣のひとつとなっているのかもしれません。
つまり、自分は人に見られているという自意識が、若さを保つための原動力となっているのです。
ふつうの人たち、とくに中年のサラリーマンは逆に、まわりから観察されるのを嫌がるようです。
喫茶店や電車のなかで、中央がガラガラなのに、ほとんどの人がわざと目立たない隅のほうから座っていくのを見ても、そのことがわかります。
このことを、心理学上ではシェルター(防御壁)願望と呼んでいます。
広いまんなかにいるより、片側に壁などがあったほうが、いざ攻撃を受けたときに守りやすいという心理にもとづいた行動です。
このシェルター願望が、人間に消極的な行動をとらせやすくしているのです。
積極的な人間は、シェルター願望が少なく、まんなかの目立つ場所を好むということは、動物園に行ってサル山のサルを見ているとよくわかるでしょう。
ボスザルは、たいていいちばん高いところで、まわりを見おろしています。
芸能人には、つねにまわりから観察されているという、精神と肉体の緊張感があります。
こうした緊張感が、いつまでも若々しさを保っていられる、秘訣のひとつとなっているのかもしれません。
つまり、自分は人に見られているという自意識が、若さを保つための原動力となっているのです。
ふつうの人たち、とくに中年のサラリーマンは逆に、まわりから観察されるのを嫌がるようです。
喫茶店や電車のなかで、中央がガラガラなのに、ほとんどの人がわざと目立たない隅のほうから座っていくのを見ても、そのことがわかります。
このことを、心理学上ではシェルター(防御壁)願望と呼んでいます。
広いまんなかにいるより、片側に壁などがあったほうが、いざ攻撃を受けたときに守りやすいという心理にもとづいた行動です。
このシェルター願望が、人間に消極的な行動をとらせやすくしているのです。
積極的な人間は、シェルター願望が少なく、まんなかの目立つ場所を好むということは、動物園に行ってサル山のサルを見ているとよくわかるでしょう。
ボスザルは、たいていいちばん高いところで、まわりを見おろしています。
ボスのつぎのクラスのサルがその下にいて、弱いサルになるほど、高さの低い、隅のほうで小さくなっています。
電車に乗ったときに、いつも端に座りたがる消極的人間は、この隅っこザルになりやすいのです。
こうした身の置き方をしていると、生き生きとした生活を送ることが、しだいに面倒になってくるものです。
もっと積極的になるには、意識的にシェルター願望をはずし、電車に乗ったり喫茶店にはいったりしたときには、できるだけまんなかに座ってみることです。
他人に見られているかもしれないと意識することで、隅のほうでひっそり座っているときとは違った、気持ちのハリを経験できるはずです。
もしできれば、会議や宴会などのときに、いやだと思っている上司のまえに、わざと座ってみるのもいいかもしれません。
苦手だと思っている上司に見られるという意識は、見知らぬ他人よりもはるかに緊張感を与えてくれます。
人が注目すると思われる小物を、ひとつ持つだけでも気分は変わってきます。
たとえば、同じ時計でも、どこかちょっとした細工が施されているとか、ふつうの人があまり使わないようなタイプのものを選んでみるのもいいでしょう。
それをなにげなく、人まえで使ってみるのです。
自分から行動を起こさなくても、ものいわぬ小道具が、相手の関心をひいてくれるはずです。
相手が「オヤ?」と思い、話しかけてくることもあるでしょう。
話題は自分の持ち物のことですから、その品物を持ち続けている限り、他人はこれに注目しているかもしれないという意識が持てます。
これが、ひいては自分自身が見られているという意識を持つことにつながってくるのです。
スターがつねに人から見られていると考えて意識的な行動をしているのを見習うために、場所や小物を工夫することで、わざと自意識過剰な自分を演出してみるのもひとつの方法です。